
「他人と比較してしまい、いつも辛くなってしまう。」、あなたもそんなことがありませんか?
「他人と比較してはいけない。」
「そんなことは分かっている。」
「だけど、ついつい他人と比較してしまう。」
そんな人に、健全に他人と比較する方法をご紹介したいと思います。
他人と比較すると…
まずは他人と比較すると、私たちはどうなってしまうのか?心理学的な観点から、他人との比較について学んでみましょう。
心理学には「自己認知」という概念があります。自己認知とは、自分のことをどう認識しているかがモチベーションに影響を与えるというモチベーション理論の1つです。
そして自己認知の1つとして「有能感」という概念があります。
有能感とは、自分のことを有能だとどれだけ感じているかです。
まず私たちが他人と比較する時、2パターンあると思います。
それは自分よりも劣っている人と比べる時。そして自分よりも優れている人と比べる時。
この2つの比較は、私たちにどのような影響を与えているのでしょうか?
まず自分よりも劣っている人と比較している時、自分の低い有能感を癒すために行われます。そのため、パフォーマンスの向上には繋がらないと言われています。自分よりも劣っている人を比較することで、悦に入り、それで満足して努力には繋がらないということです。
では、自分よりも優れている人との比較はどうでしょうか?
自分よりも優れた人との比較は、「もっとあの人のようにできるようになろう」とモチベーションが高まり、パフォーマンスが向上します。しかし、「あの人のようにはなれない」と認識した瞬間に、モチベーションが低下し、パフォーマンスも落ちるというデメリットもあります。
健全に他人と比較する方法
基本的には、有能感を傷つけないためには、他人との比較は控えた方がいいと思います。ですが、どうしても他人と比較してしまうという方もいると思います。そこでいよいよ、健全に他人と比較する方法についてアイデアをご紹介したいと思います。
では、どうすればいいのか?
私は、「基本的に他人と比較しない。比較するなら、感情的に比較してはいけない。論理的に比較した方がいい。感情的に比較してしまうなら、やはり他人と比較するのを止めるに限る。」と考えています。
私たちが苦しくなるのは、他人と比較することで、感情的になってしまうからではないでしょうか?自分に持っていないものを持っている人に憧れを抱くと共に、それを手に入れられていない自分がいることにネガティブな感情を感じるわけです。
そのような感情的に浸ってしまうだけの比較を、私は「感情的比較」と呼んでいます。
一方、他人と比較することで、「自分はあの人のどんなところに憧れを抱いているのか?」「自分もそうなるためにはどうすればいいのか?」「いきなりあんなふうになれなくても、少しずつなら実現していけるんじゃあないだろうか?じゃあ、何からならできるだろうか?」というふうに頭を使って比較することを「論理的比較」と読んでいます。
感情的比較と論理的比較の違い
感情的比較は、「他人との比較→ネガティブな感情→モヤモヤ」を繰り返します。
論理的比較は、「他人との比較→憧れ対象の発見→モチベーションの種→実現方法の検討→アクション」というプロセスを踏みます。
つまり感情的比較と論理的比較の違いは、他人との比較によってネガティブになるだけなのか、自分の欲求を理解し利用して行動に移していくかです。
他人との比較の仕方を変えてみよう!
ついつい他人と比較してネガティブになってしまうという方、いかがでしたでしょうか?
今日から感情的比較ではなく、論理的比較にシフトしてみてはいかがでしょうか?ついつい他人と比較してしまう癖を、逆に利用してしまえばいいのです。
これまでの比較パターンを変えるだけで、モチベーションが上がり、現実が変わり始めるのではないでしょうか?
紙とペンを用意して、「書く」ことをやってみて下さい。より効果を感じられると思います。