
目標の立て方を知るだけではダメです。目標を立てた後、どのように目標を取り扱うかが重要です。多くの人が目標の立て方を学んだものの、達成できない理由は、目標の取り扱い方に問題があったからです。
この記事では、目標の立て方を解説することはもちろん、目標の取り扱い方についても解説します。目標の取り扱い方を知り、上手になることで、目標達成が加速します。是非、実践して下さい!
目次
目標の立て方を知る前に「目標とは何なのか?」を知る!
目標の立て方を知る前に、「目標とは何のか?」を知る必要があります。
私は、目標をツールだと考えています。そのため、目標について、「目標とはナニで?」「何ために?」「どのように扱うのか?」を知ることで、結果が出せるようになると考えています。
私は、目標を次のように定義しています。
目的とは、こうなったら嬉しいという最終地点であり、最終的に望む状態のことを言います。コーチング用語では、目的のことをゴールと表現します。
目的と目標の関係を図で表現すると、次のようになります。
上図のように、現状から目的までの距離を刻むメモリの役割を果たしているのが、目標になります。
目標の立て方を知る前に、何のために目標を立てるのか知っていますか?
ここまで「目標が何なのか?」ついてお伝えしました。次に知って頂きたいことは、「何のために目標を立てるのか?」です。
何のために目標を立てるのか?
理由②:達成感を感じ、さらに目的地へと進む推進力とするため。
私たちが目的を設定した場合、大抵は、現状と目的の距離が遠い(=ギャップが大きい)ことが多いです。
ちなみに、コーチングでは、ゴール設定をする際は、「今の自分では到底達成できないような高いゴールを設定しなさい。」と教えられます。
(※この理由について、「目標設定で達成速度と達成率がハネ上がる!正しい目標設定5つの手順」を参照して下さい。)
そうなると、現状と目的(=ゴール)までの距離がかなり遠くになってしまいます。
現状と目的(=ゴール)までの距離がかなり遠い場合、「自分がどのようなプロセスを踏んでいけばいいのか?」「どんな行動をとればいいのか?」が想像できずに、具体的な行動に移せないことが起こり得えます。
また、いつまで経っても達成感を感じることができずに、精神的に参ってしまい、途中で挫折してしまうリスクも出てきます。
このような課題を解決するために、自分の現状から程よい地点に、目標を設置します。
現状から近い地点に設定された目標であれば、「自分がどのようなプロセスで、その目標に向かっていけばいいのか?」「そのために、何をすればいいのか?」が想像しやすくなり、具体的な行動に移しやすくなります。
また、目の前の目標を達成することができれば、達成感を感じることができます。この達成感が、さらに目的地へと加速させてくれるようになります。
目標の立て方のコツ(おさらい)
では、どのような目標の立て方をするといいのでしょうか?「目標設定の手順」については、別の記事でお伝えしました。
ここでは、目標の立て方のコツとして、重要なポイントをピックアップしてご紹介します。
目標の立て方のコツ1:欲→ゴール→目標の順に設定する。
目標の立て方のコツは、欲→ゴール→目標の順に設定していくことです。
「欲」とは、「~になったら嬉しい!」「~が欲しい!」「~になりたい!」「~したい!」といった欲求のことです。私たち人間によって、「欲」が原動力となります。
多くの人がやる気が出ないと悩む原因の1つは、自分の「欲」を無視したゴール設定や目標設定をしているからです。つまり、ゴールや目標と、本当に自分が望んでいる事との関係性が低いため、「達成したい!」という気持ちになれないのです。
なので、まずは「自分の欲」を知ることから始める必要があります。
次にすべきことは、ゴールを設定することです。「欲」のままでは、どういった状態になれればいいのかが、ぼんやりとしていることが多いです。なので、どういう状態になったら嬉しいのか、ゴールとして設定します。
例)
欲:「お金持ちになりたい!」← これでは、どうなったらお金持ちなのかが分からない!
↓
ゴール:「年収1億円になる!」あるいは、「銀行口座に、1億円が常に入っている!」というように、理想の状態を設定すること!
ゴールを設定する条件には、「1.やりたいことであること」「2.様々な分野においてゴールを設定すること」「3.現状の外であること」です。
(※詳細は、「目標設定で達成速度と達成率がハネ上がる!正しい目標設定5つの手順」を参照して下さい。)
目標の立て方のコツ2:目標には、「期限」と「具体性」が必要!
自分の欲を知り、そこからゴールを設定する。ここまでの作業を終えたなら、次にすることは、目標を設定することです。
目標設定の条件は、
- 期限を設けること
- 具体性を高めること
です。
目標には、「いつまでに達成するのか?」期限を設けましょう。そして、どうなったら達成したと評価するのか、具体性を高めましょう。
期限付きの具体性が高く表現された目標が設定されると、その目標を達成するために、何をすべきかが分かります。
具体性を高める方法は、「数値で表現する」「誰が見ても、達成できたと分かるくらい、客観的かつ詳細に表現する」といった方法があります。
ほとんどの人が知らない!目標の取り扱い方
多くの人は、目標の立て方を学びます。ですが、なかなか上手くいかずに、途中で挫折してしまいます。その原因の1つが、目標の取り扱い方を知らないからです。
目標の取り扱い方として、以下のことが大切になってきます。
目標は現状と目的までのメモリです。なので、目標は、自分で調整しても構いません。
「目標を調整する」という考え方を持っていない人は、「始めに設定した目標が達成できそうにない・・・」あるいは「期限までに目標が達成できそうにない・・・」と感じた瞬間に、目標に向かっていこうとするエネルギーを失ってしまいます。
その結果、目標に向かっていく速度が減速し、いつの間にか諦めてしまいます。あなたもそのような経験があるのではないでしょうか?
なので、「目標が達成できそうにない!」「期限までに達成できそうにない!」と感じたら、自分の判断で、目標を自分にとって程よい期限・難易度に調整しても構いません。
もちろん、どうしても期限までに達成すべき目標があるのなら、期限までに達成するためのアイデアを考え、挑戦しても構いません。ですが、自信を失ってしまうくらいなら、目標を調節した方が良いでしょう。
目標の調節力が上手になると、自信を損なわずに、着実に目標の達成に向かっていくことができるようになります。
重要なことは、目標を達成することではなく、目的(=ゴール)を達成することです。私たちが望んでいることは、目標を達成していった先にある目的(=ゴール)が達成されることです。
なので、目的に向かっていけるように、目標のメモリとしての役割を上手に利用することが大切です。
自分の現状から程よい地点に目標を調整する方法は、「期限を調整する」or「難易度を調整する」or「期限と難易度を調節する」といった方法が挙げられます。
この方法で、自分が「これなら達成できそうだ!」と思える目標を設定して下さい。
目標の調節力が高まると得られる効果
上記のような考え方と方法を活用して、目標を調節することが上手になれば、次のようなことが起こります。
↓
達成感を感じることができ、達成感がさらに大きなエネルギーをもたらす!
↓
次の目標達成が速くなる!
目標達成が加速していくということです。結果、目的(ゴール)の達成も早くなります。
まとめ
目標が達成できそうにないからと言って、諦める必要はありません。目標を調節すれば良いだけの話です。大切なことは、目的に向かっていくことです。
そのために、目標をツールとして上手に活用して頂ければと思います。
この記事の重要なポイントをまとめておきます。
- 目標とは、現状から目的までの距離を刻むメモリである。
- 目標の立て方のコツは、欲→ゴール→目標の順に設定していくこと。
- 目標設定の条件は、「期限を設けること」と「具体性を高めること」。
- 目標の取り扱い方のポイントは、自分の現状から程よい地点に目標を調整すること。
- 目標を調整する方法は、「期限を調整する」or「難易度を調整する」or「期限と難易度を調節する」。