
自分のことを努力ができない人だと思っていませんか?努力って大切ですよね。勉強でも、仕事でも、努力が必要な部分がありますから。
そこで、努力ができない人の原因と、対策をご紹介します。
努力ができない人の原因とは
そもそも、なぜ努力ができないのでしょうか?
その原因は、3つあります。
- 性格的原因
- 遺伝的原因
- 努力の仕方を知らない
という3つの原因です。
この3つの原因を理解し、その対策を知れば、あなたは努力できるようになります。
この記事に書いてあることは、すべて理解し、1つ1つ実行できるようにしていけば、勉強でも仕事でも成果を出しやすくなるでしょう。
生まれつき努力ができない人の“脳の原因”
努力ができない人の原因は、生まれつきの脳のせいかもしれません。研究によると、生まれつき努力できる脳と、努力ができない脳があることが分かっています。
生まれつき努力できる脳は、報酬を予測する機能が優れています。そのため、「これをすれば、~が手に入る」と報酬を期待して頑張れるということです。
一方、生まれつき努力ができない脳は、損得を計算する機能が優れています。そのため「これをして~が本当に手に入るのかな?」「無駄な努力になるんじゃない?」とブレーキが掛かってしまうのです。
(心当たりがある人も多いんじゃないでしょうか?ちなみに私は、生まれつき努力ができないタイプです。)
まず、あなたはどちらのタイプでしょうか?生まれつき努力できる脳か、生まれつき努力ができない脳か。まずはここを理解しておくことです。
そして、生まれつき努力ができない脳だからといって落胆する必要はありません。生まれつき努力できる脳と、生まれつき努力ができない脳は、それぞれにメリット・デメリットがあるからです。
努力ができない人の脳もメリットがある!
生まれつき努力ができない人の脳は、ダメなのかと言うと、そういうことではありません。努力という点においては苦手ですが、逆に「損」を回避する能力が高いというメリットがあります。
努力ができる人の脳 | 努力ができない人の脳 | |
メリット | 努力ができる | 無駄な努力を回避できる |
デメリット | 無駄な努力をしてしまうことも | 行動の積み重ねができない |
対策 | 正しい努力をすること (やり方は後述。) | 訓練と工夫でカバーすること (やり方は後述。) |
例えば、安易に儲け話に飛びつかないといった回避能力が備わっているのです。
つまり、損得勘定によって、無駄な努力を回避することができるということです。別の言い方をするなら、効率的な発想や行動をするのが得意ということになります。
このように自分の生まれつきの脳の特性を知ることで、自分に合った戦い方をすることが大切です。
そして、生まれつき努力ができない脳であっても、訓練や工夫によってある程度の努力をすることができるようになります。その方法についても後ほど解説しますので、ぜひ参考にして下さい。
努力ができない人の脳に関する実験
ここで、アメリカのヴァンダービルト大学の研究を簡単にご紹介しておきます。この研究では次のような実験を行いました。
- 25名の被験者は次のような「簡単な課題」と「難しい課題」を選ぶことができる。
- 簡単な課題は、利き手の人差し指で7秒間に30回ボタンを押す。
- 難しい課題は、利き手でないほうの小指で21秒間に100回ボタンを押す。
- 被験者は、課題を達成すれば、簡単な課題なら少額、難しい課題なら高額の報酬が得られる。
この実験はボタンを押すだけの簡単な内容に思えますが、実際に難しい課題をやってみると、指は「むずむず」、気持ちは「イライラ」して、意外と辛いタスクです。
実験の結果は、次のような結果となりました。
- 最後までやり遂げた被験者と、途中で止めてしまった被験者に別れた。
- 最後までやり遂げた被験者の脳では「左線条体(快楽を感じる報酬系の部位)」と「前頭前皮質腹内側部」が活発に働いていた。つまり、報酬を予測することで、快楽を期待し、努力することを促していた。
- 途中で止めてしまった被験者の脳では、「島皮質(損得を計算する部位)」が活発に働いていた。つまり、損得の計算によって行動にブレーキがかかっていた。
このような実験によって、生まれつき努力できない人の脳と、生まれつき努力できる人の脳があることが示唆されました。
努力ができない人の性格的特徴と対策
努力ができない人の原因には、性格的特徴もあります。ですが、ここでいう性格的特徴というのは、改善することができます。なぜなら、性格というのは遺伝的な部分もありますが、後天的に形成されて部分もあるからです。
例えば、これまでの人生経験の中で「失敗してはいけない」という考え方が根っこに
なので、これから紹介する性格的特徴に当てはまっているからといって、落胆する必要はありません。むしろ自分の性格的特徴を理解し、正しい対策を実行するだけで、努力ができないという悩みを改善することができます。
それでは、どのような性格的特徴があると努力ができないのでしょうか?それが次の7つです。
- 心配性
- 完璧主義
- 比較癖
- 期待過度
- ネガティブ思考
- 自己否定
- 飽き性
あなたはいくつ当てはまっているでしょうか?
これから1つずつ努力ができない理由と、対策を解説していきます。
努力ができない人の性格的特徴1:心配性
努力ができない人の性格的特徴として、心配性が挙げられます。ここで言う、心配性は、あれこれ考えてしまって、行動できなくなってしまう性格です。
- 本当にこれで大丈夫かな…
- もっと他に良い方法はないかな…
- 上手くいかなかったらどうしよう…
- あれもこれも考えておこう…
そんなふうに、いろいろ考えてしまうことで、行動に移せなかったり、行動を途中で辞めてしまいます。
こういう人は、まずやってみること、行動しながら考えることを意識しましょう。あるいは、「とりあえずここまでは進む」というように、実験的にどこまでやるのか、行動目標を決めておいて、そこまで進んでから再び考えるようにするといったルールを設けましょう。
いくら考えても、行動しないことにはフィードバックが得られないので答えが分からないことだってたくさんあります。
それなのに、いつまでも考えていると、行動できないし、行動を止めてしまうといったことを繰り返してしまいます。上記の方法を心掛けるだけでも、改善されると思いますので、必ずやってみて下さい。
努力ができない人の性格的特徴2:完璧主義
努力ができない人の性格的特徴の2つ目が、完璧主義です。完璧主義な人は、完璧を求めるあまり考えすぎてしまって、動けないことがあります。また、物事が上手くいかないとストレスを感じて行動を辞めてしまうケースがあります。
心理学では、「どうにでもなれ効果」と呼ばれていて、上手くいかないことが起こったら、もうどうにでもなれというように、急に意欲が下がり、やるべき事を投げ出してしまいます。
完璧主義な人の対策は、最善主義に変わることです。そうすれば、努力ができないを改善することができます。
最善主義とは、完璧を求めるのではなく、現時点でできる範囲のことができれば良しとして、とにかく前に進むという考え方です。
完璧主義の人は、完璧を求めるあまり行動できなかったり、途中で努力を投げ出す可能性があるので、努力ができない人になってしまいがちです。ですが、最善主義の考え方を取り入れることで、現時点でできる範囲で良しとして前に進んで行くので、行動もできるし、努力も続きやすくなります。
ということで、完璧主義の方は、必ず最善主義という考え方を取り入れましょう。その方があなたの人生においてメリットが大きいです。
努力ができない人の性格的特徴3:比較癖
努力ができない人の性格的特徴の3つ目は、比較癖です。あなたは、他人と比較してしまうことがありませんか?もし、他人と比較してしまうという方は、比較癖があります。
比較癖があると、他人と比較して、精神的に落ち込んでしまうことによって、「自分にはできない」と思ってしまって努力を辞めてしまうことが多くなります。
なぜなら、比較癖のある人は、大抵、自分よりも優れた人や上手くいっている人と比較するので、劣等感を感じてしまいやすいからです。
劣等感を感じてしまうと、意欲も下がりますし、自信も下がります。その結果、行動できなかったり、行動を辞めてしまうというわけです。
比較癖のある人の対策は、とにかく比較しないことです。「自分は自分」、これを徹底的に頭に擦り込みましょう。
人は、遺伝子、性格、生い立ち、能力など、あらゆることが違っています。なので、あなたにはあなたのやり方があるし、あなたにはあなたの成功ルートがあります。他人を見るのではなく、自分を見ましょう。
努力ができない人の性格的特徴4:期待過度
努力ができない人の性格的特徴の4つ目が、期待過度です。期待過度というのは、過度に期待してしまうことです。
期待過度な人は、すぐに成果を求めます。ですが、すぐに成果が出ないと、期待とのギャップによってストレスを感じたり、意欲を失います。そして、行動を辞めてしまいます。
努力ができないという人は、過度な期待をしがちです。
期待過度な人の対策は、期待をコントロールすることです。まず、自分の期待値が高い過ぎないかどうかを常に確認しておきましょう。
もちろんある程度の期待は行動へと駆り立ててくれるのでいいですが、過度な期待は努力ができない原因になってしまうので注意が必要です。
努力ができないという方は、期待のコントロールを身に着けましょう。
努力ができない人の性格的特徴5:ネガティブ思考
努力ができない人の性格的特徴の5つ目が、ネガティブ思考です。ネガティブ思考は、行動できない原因や、行動を辞めてしまう原因になります。
- どうせ上手くいかないだろう…
- 自分には無理…
- 失敗するのが怖い…
そんなふうなネガティブな思考が努力ができない原因となります。
もしあなたがネガティブ思考であれば、意識的にポジティブな面にも目を向けるようにしましょう。ネガティブなことを考えることがダメなのではなくて、ネガティブなことしか考えないのがダメだということです。
ネガティブな面、ポジティブな面を両方とも見れるようにしましょう。ネガティブなことを考えるメリットは、不安の原因を特定し、事前に対策を考えておくことができます。そしてポジティブなことを考えるメリットは、今あるリソースや新しい選択肢に気づかせてくれ、可能性を見出すことができます。
努力ができないという方は、ネガティブとポジティブの両方を見ることを心掛けましょう。
努力ができない人の性格的特徴6:自己否定
努力ができない人の性格的特徴の6つ目は、自己否定です。自己否定は、行動できない、行動を継続できない原因となります。
- 自分はなんてダメなんだ…
- こんなこともできない自分はダメだ…
- 努力ができない自分はダメだ…
そんな風に自己否定をしがちな人は、自分の意欲と自信を低下させてしまいます。意欲と自信が低下すると、行動はできませんし、行動を辞めてしまいます。
なので、自己否定をしがちな人は、自己否定するのではなく、自分を許すことです。
「自分はダメなヤツだ」といくら自己否定しても、自分を叱ることで、努力ができるようにはなりません。むしろ、どんどん努力ができない心理的状況に追い込まれていきます。
努力できるようになりたいのであれば、自分を許すことです。自分を許すことで、とにかく意欲と自信を下げるのを辞めましょう。意欲と自信さえあれば、あとはやり方を変えれば、努力できるようになります。
ということで、努力ができないという人は、自己否定を辞めることです。
努力ができない人の性格的特徴7:自己否定
努力ができない人の性格的特徴の7つ目は、飽き症です。飽き症だと、努力ができない傾向にあります。新しい事を始めても、すぐに他の事に目移りしてしまいます。
飽き症は、様々な要因によって起こります。
例えば、他人との比較です。他人を見て、そっちの方が良いんじゃないかと思ってしまうわけです。まさに、隣の芝生は青く見えるというやつです。
その原因は、自分軸がないからです。自分軸とは、自分の価値観です。要するに、他人は度外視して、「自分が何を求めているのか?」を分かっていないのです。だからこそ、「自分はコレがいい」という自分基準の判断ではなくて、「他人が良さそうだから」という他人基準の判断になってしまいます。
飽き症の原因には、視点の固定化も挙げられます。視点の固定化とは、1つのモノの見方に縛られて、新しいモノの見方ができない状態です。
人間は、時間の問題で何事にも飽きるようになっています。ですが、それでも飽きない人は、新しい発見や新しい工夫を積極的にしている人です。
このように飽き症によって努力ができない人であっても、原因を知り、対策すれば改善することができます。
次章からは具体的な努力のやり方について解説します。
努力ができない人のための努力術12選
努力ができない人のための努力のやり方についてご紹介します。1つ1つのテクニックを身につけていけばと、努力ができない自分を改善することができるでしょう。
努力ができない人の努力術1:目標を細分化する
努力ができない人は、目標を細分化することです。なぜなら、努力ができない人は、大きすぎる目標を目指しがちだからです。
大きすぎる目標は、達成感を感じづらいので、モチベーションを維持できず、挫折しやすくなります。なので最初から、努力ができないのも当然と言えます。
そこで、目標を細分化すると、自分に合った難易度の目標を設定することができます。その結果、モチベーションも維持しやすく、挫折しにくくなります。また小さな目標を達成していくことで、達成感が弾みとなり、より推進力を得ることができます。
なので、努力ができない人は小さな目標を設定することを心がけましょう。
努力ができない人の努力術2:脳にメリットを教え込む
努力ができない人は、脳にメリットを教え込むことです。特に、生まれつきの脳の特性によって努力ができない人はこれをやって下さい。
生まれつきの脳によって、努力ができる人か、努力ができない人かに分かれます。努力ができない人は、報酬を期待する機能よりも、損得を計算する機能が優れているので、行動にブレーキがかかってしまうのです。
そこで、脳に「これをすれば~が得られる」というメリットを言い聞かせるのです。そうやって繰り返し繰り返し、脳にメリットを教え込むことで、報酬を期待する機能を活性化するのです。
なので、努力ができない人は、定期的に「もしメリットが得られるとしたら、これをするメリットは何だろう?」と考えることでメリットに意識を向けることです。
努力ができない人の努力術3:新しさを取り入れる
努力ができない人は、新しさを取り入れることです。努力ができない人は、同じ事を繰り返そうとしがちです。
同じことを繰り返すのが努力することでは?と思っていませんか?
実は、違います。努力とは、成果を出すために、改善を積み重ねていくことです。なぜなら、改善をせずに、同じことを繰り返していても成果は出ないからです。
実際、人間は、新しい刺激がないと何事も飽きるようになっています。なので、努力ができない人は、新しい発見や新しい工夫を積極にしていくことです。
努力ができない人の努力術4:習慣化する
努力ができない人は、習慣化することです。努力ができない人は、習慣化に取り組んでいない傾向にあります。
ですが、努力ができるようになりたいなら、習慣化に取り組むべきです。習慣が成功すると、どんな行動も自動的にこなせるようになります。
例えば、歯磨き。子供の頃は嫌がっていたけど、大人になると決まった時間に歯磨きをするはずです。これはまさに習慣化されている良い例です。
習慣化すると「面倒だな」といった感情を感じにくくなります。だからこそ続けやすくなります。
ということで、努力ができない人は習慣化に取り組むようにして下さい。
努力ができない人の努力術5:ゲーム化する
努力ができない人は、ゲーム化することです。努力ができないと思っている人でも、ゲームには熱中するのではないでしょうか?なぜ、ゲームには熱中するのでしょうか?
ゲームには、人を熱中させてしまう仕掛けがされているからです。なので、努力ができない人も、ゲーム化してしまえば、努力がしやすくなるというわけです。
ゲーム化の基本は、「(1)勝てる、(2)チャレンジングな課題を企画し、(3)フィードバックを得ながら、(4)自己新記録を目指していく」ことです。
まず1つ目、難しすぎるゲームは面白くありません。なので、(1)勝てる課題でないといけません。
次に、いつも同じルール、同じ内容、同じレベルのゲームも飽きてしまいます。なので、(2)チャレンジングな課題を自ら企画することです。
例えば、「制限時間内にクリアしないと終われません(タイムアタック)」や、「全問正解するまで終われません(パーフェクト)」といったゲームを企画してはいかがでしょうか。
次に、どれくらい達成できたのかが分からないゲームは面白くありません。なので、(3)フィードバックを得る方法を考えましょう。例えば、「数値を記録する」「コーチに添削してもらう」などがあります。
最後に、達成感のないゲームは面白くありません。なので、(4)自己新記録を目指すことです。
以上が、ゲーム化のコツです。努力ができない人は、ゲーム化に取り組んでみましょう。
努力ができない人の努力術6:努力できる環境を作る
努力ができない人は、努力できる環境を作ることです。環境は、人に強く影響を与えます。
簡単な話、自分の周囲の人達が努力しているなら、自分も引っ張られて努力をするようになります。逆に、サボる人が多いと、自分もサボりがちになります。
努力するためには、この環境の力を上手に働かせることです。
例えば、「コワーキングスペースを利用する」「サークルやスクールに通う」「同じ事に取り組んでいる仲間を作る」などを行うと環境を作ることができます。最近では、ネットを使って同じ事に取り組んでいる人と繋がりやすくなっています。
なので、努力ができない人は、自分が集中して取り組めるようになる環境にこだってみて下さい。
努力ができない人の努力術7:コーチをつける
※今後、更新予定。お楽しみに!